2008年10月29日水曜日

コミュニケーションをデザインするための本

電通のコミュニケーションデザイナーである著者が、「コミュニケーション」をデザインすることについてこれまでの事例を数多く示しながら紹介している本です。

実際のWebサイトやグラフィックデザインを含めて、どのように広告戦略を組み立ててターゲットにメッセージを訴求するのかということについて、企画の検討段階をふくめてどのように考えていったのかを細かくまとめてあるので、紹介されている事例を眺めているだけでもその背景の考え方や仕掛けなどをどのように考えていったのかとても面白く読み進むことができました。

メッセージをいかにして相手に届けるかという視点で見たときには、広告という分野は『商品の情報を伝え、買ってもらうという行動にまでつなげるのか』という点で、もっともシビアに実践してきた業種ではないかと思います。

ほんの中で最も記憶に残ったものとしては、「『仕組み』を考えるのではなく、『気持ち
』をデザインする」ということでした。ターゲットに「気になる」「もっと知りたい」「なんだろう?」といった『気持ち』をいかに喚起して、狙ったアクションにつなげてゆくのか。

ターゲットとなる人々も気持ちや感情を持つ人間なので、心に響くようにコミュニケーションをデザインするというのは、かならずしも広告に限らずコミュニケーション、情報伝達、メディアサービスを考える際には重要な視点だとおもいます。

コミュニケーションをデザインするための本 (電通選書)コミュニケーションをデザインするための本 (電通選書)
岸 勇希

電通 2008-09-03
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