2008年10月6日月曜日

週末に読んだ本

DoCoMoのケータイN702iDなどのデザインで有名な、アートディレクター佐藤可士和の超整理術。
整理術とはいっても、世間一般の整理術の本を想像して読むと肩すかしを食らうかもしれません。アートディレクターとしてのこれまでの経験や仕事題材にして、デザインという仕事について著者の考えを、1.空間の整理術、2.情報の整理術、3.思考の整理術として、纏めたものです。そこにはアーティスティックな側面はなく、理詰めで工学的なロジックの積み重ね。華飾的なデザインとは逆に、極力にシンプルに物事の本質を突き詰めて、ミニマリズム的に削りだしてゆくといった思考の切れ味があります。仕事のスタイルや考え方の体現として著者のオフィスの写真が載っていますが、あそこまで突き詰めることが出来れば、(とことんすぎてやり過ぎなくらいにも思いますが)思考も研ぎすまされるのかなとも感じました。

アートディレクターの仕事、考え方をちょっと覗いてみるという知的好奇心は満たすことが出来たかと思います。ただ、万人が参考に出来て自分の習慣として取り込んだりできるかという点では、How To本ではないので今ひとつ期待には応えられない本かも知れません。

いつも身の回りにものが溢れて雑多な環境に埋没しているので、せめて空間整理/身の回りの整理だけでも、シンプルに無駄なものを減らすようにつとめてみようかと思います。


佐藤可士和の超整理術佐藤可士和の超整理術
佐藤 可士和

日本経済新聞出版社 2007-09-15
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